研究成果
幹細胞から作る“胚のようなもの”に関するアジア法域の規制を比較
澤井努 教授、石田柊 寄附講座助教らの国際研究チームは、幹細胞ベースの胚モデル(SCBEM)に関するアジア6法域(中国、日本、マレーシア、シンガポール、韓国、台湾)の規制状況を包括的に比較分析する論文を発表しました。
SCBEMは受精を経て形成されるわけではないため「受精」という明確な起点がなく、既存の法的な胚の定義に当てはまらないため、多くのアジア諸国で「規制のグレーゾーン」に置かれています。本研究の調査では、各国が抱える倫理的・制度的な緊張状態が、それぞれの歴史的・社会的背景によって生じていることを指摘しました。
本研究では、生命の道徳的地位を受精という単一の瞬間に固定するのではなく、生物学的発達に伴って段階的に高まると捉える儒教的な思想は、実体の起源ではなく、感覚や神経の複雑さといった「生物学的特性」に基づいて倫理的監視のレベルを調整する新たな国際的アプローチと非常に親和性が高いと論じています。
- 題目:What counts as an embryo? The regulatory status of stem cell-based embryo models in Asia
- 雑誌:EMBO Reports
- URL: https://doi.org/10.1038/s44319-026-00903-4